NXP、高性能Arm Cortex-M33/DSPを採用し、4.5MBオンチップSRAM搭載のクロスオーバー・プロセッサを発表

NXP、高性能Arm Cortex-M33/DSPを採用し、4.5MBオンチップSRAM搭載のクロスオーバー・プロセッサを発表

i.MX RT600、ディープ・エンベデッド機械学習と次世代ローカライズ音声アシスタント向けに消費電力、性能、メモリの最適バランスを実現

NXP Semiconductorsは超低消費電力セキュア機械学習(ML)/人工知能(AI)エッジ・アプリケーション向けに、高性能ファー・フィールド音声入力とイマ―シブな(没入型)3Dオーディオ再生機能を搭載した画期的なクロスオーバー・プロセッサ・ファミリi.MX RT600を発表しました。

i.MX RT600は最大300MHzのArm® Cortex®-M33と4個のMACS/ハードウェアベースの超越的なアクティベーション機能を備えた600MHz Cadence® Tensilica® HiFi 4オーディオ/ボイス・デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)を特長とするマルチコア・クロスオーバー・プロセッサ・ファミリです。i.MX RT600は28nm FD-SOI技術を採用し、同時ゼロウェイト・ステート・アクセス向けに構成された4.5MBオンチップ低リークSRAM搭載高性能コアをサポートしており、オーディオ/ボイス、機械学習、ニューラルネットワークベース・アプリケーションのリアルタイム実行に最適です。

i.MX RT600ファミリは不変のハードウェア「root-of-trust」を備えたセキュア・ブート、SRAM Physically Unclonable Function(PUF)ベースのユニークなキー・ストレージ、認証ベースのセキュアなデバッグ認証、AES-256 & SHA2-256アクセラレーション、セキュアなクラウド・エッジ間通信のためのDICEセキュリティ標準実装などのベンチマーク・セキュリティ機能を統合しています。公開鍵インフラストラクチャ(PKI)あるいは非対称暗号化は、ECC/RSAアルゴリズム向けの専用非対称アクセラレータによりさらに加速されます。SRAM PUFに加え、i.MX RT600はセキュア・ブート/暗号動作のためにオプションのヒューズベース・ルート・キー・ストレージ・メカニズムも搭載しています。

Arm Cortex-M33の主要機能の1つは専用コプロセッサ・インターフェースで、密接合コプロセッサの効率的な統合とフル・エコシステムとツールチェーンの互換性維持を可能にすることにより、CPUのプロセッシング機能を拡張します。NXPは畳み込み、相関、行列演算、伝達関数、フィルタリングなどの主要ML/DSP機能を加速するコプロセッサを実装するためにこうした機能を活用し、Arm Cortex-M33上での通常の実行に比べ、10倍もの性能向上を実現しました。コプロセッサはさらに、カスタマー・コード・ポータビリティを簡素化するため、定評あるCMSIS-DSPライブラリ・コール(API)を活用しています。

オンチップSRAMはルーティンを確実にするため、メモリの30の共有コンフィギュラブル・ブロック内へのパーティションが可能で、I/Oとバス時間の競合が発生せず、電力効率が向上します。個々のパーティションはリーク低減のため、低消費電力リテンション・モードでの独立配置あるいは完全な電源オフが可能です。HiFi 4は64Kの密接合インストラクション/データ・メモリ(TCM)のほか、共有SRAMからの実行のために最適化されたインストラクションとデータ・キャッシュを備えています。また、オンザフライ複号化エンジンと8KBキャッシュにより最適化されたクワッド/オクタルSPIフラッシュ・インターフェースを通じた追加のオフチップ・メモリ拡張も提供されます。

新クロスオーバー・プロセッサ・ファミリは最大8個のDMICチャネルに対するサポート、音声起動検出(VAD)向けハードウェア、最大8個のI2Sペリフェラルを備えたオーディオ/ボイス・サブシステムも内蔵しています。追加ペリフェラルはワイヤレス通信向けSDIO、オンチップPHY搭載高速USB、温度センサ付き12ビットADCのほか、50Mbps SPI、I3C、6個のコンフィギュラブル・シリアル・インターフェース(USART、SPI、I2CまたはI2S)など多数の個別FIFO搭載シリアル・インターフェースや、DMAサービス・リクエスト・サポートなどで構成されています。

製品デモ

NXPはi.MX RT600ファミリのボイス機能のデモを10月16日から18日まで米カリフォルニア州サンノゼで開催されるArm TechConのNXPブース(ブース番号:620)で実施します。

詳細については、https://www.nxp.com/iMXRT600をご覧ください。

NXP Semiconductorsについて

NXP Semiconductorsは、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションとセキュア・インフラを可能にし、人々の生活をより便利に、より良く、より安全にするソリューションを推進しています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、セキュアなコネクテッド・ビークル、エンド・ツー・エンドのセキュリティ/プライバシー、スマートなコネクテッド・ソリューションの市場における技術革新をけん引しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPでは世界30か国強で3万名を超える従業員が活動しています。2017年の売上高は92.6億米ドルでした。詳細はWebサイトhttp://www.nxp.com/jp/ (日本語)をご覧ください。

NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造する車載、認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品やプロセッシング・ソリューション、高出力RF製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪および名古屋に営業所があります。

NXP、NXPロゴはNXP B.Vの商標です。他の製品名、サービス名は、それぞれの所有者の商標です。Arm、CortexはEUおよびその他の国におけるArm Ltdまたは子会社の商標または登録商標です。All rights reserved. © 2018 NXP B.V.

リリース日

2018年10月15日

お問い合わせ

増田 清美
Tel: 050-3823-7031
kiyomi.masuda@nxp.com