お客様の素早い設計とより早い製品化を実現する、技術情報と専門知識をご紹介します。
NXP Semiconductorsは定評あるi.MX 8Mアプリケーション・プロセッサのピン互換拡張製品としてi.MX 8M Nanoを発表しました。マルチコアのi.MX 8M Nanoは最大1.5GHzで動作する1、2、4コアのArm® Cortex®-A53コアと最大600MHzで動作可能なArm Cortex-M7コアをベースにスケーラビリティと最適な消費電力を実現しており、多くのIoTエッジ・アプリケーションで2W未満の総ダイナミック電力（TDP）とサブワット・クラスの消費電力を可能にします。汎用3Dグラフィック（GC7000UL）を特長とし、高性能リアルタイム・グラフィックでVulkanを、先進機械学習アプリケーションでOpenCL1.2をサポートします。i.MX 8M Nanoはノイズと歪みを非常に低く抑えながら、高品質オーディオ・ストリーミングの最大32チャネルへの非同期サンプリング・レート変換（ASRC）に対してハードウェア・アクセラレーションを提供する初の製品です。i.MX 8M Nanoにより、デベロッパーは全i.MX 8Mファミリ製品で最大12個のソフトウェア互換/最大9個のピン互換高性能アプリケーション・プロセッサの利用が可能になるとともに、急速に拡大するソフトウェア/ハードウェア・デベロッパー・エコシステムのサポートを受けられるようになります。
NXPの副社長兼i.MXアプリケーション・プロセッサ担当ゼネラル・マネージャーのMartyn Humphriesは、次のようにコメントしています。「i.MX 8M Nanoの発表は、デベロッパーへの広範な選択肢の提供におけるNXPのリーダーシップを改めて裏付けました。1つのサイズであらゆるニーズに対応することは不可能です。私たちのお客様は自身のアプリケーションに最適で、新製品ごとにソフトウェアとハードウェアの開発を再び始める必要のないプロセッサを求めています。i.MX 8M Nanoは拡充を続けるi.MX 8Mファミリの最新製品としてより高いフレキシビリティを提供します。また、インテリジェントなエッジに要求される低消費電力と高い性能へのニーズに対し特に最適化されています」。
Levitonのエンジニアリング担当シニア・ダイレクターのAaron Ard氏は、次のようにコメントしています。「Levitonが最近発表したAmazon Alexa Built-in統合Decora Voice DimmerはNXPの高性能i.MX 8M Miniアプリケーション・プロセッサを搭載しており、スマートホーム機器のハンズフリー音声制御やインテリジェントな管理機能の利便性と、Levitonのクラス最高のスマート照明制御機能の組み合わせにより、追加的なハードウェアを必要とせずにインテリジェンス機能を高めます。新製品のi.MX 8M Nanoは革新性、将来性、ピン互換性を持ち、お客様が評価できる価格で入手可能なソリューションを継続的に提供したいという私たちのニーズに応えており、今回の発表を大変嬉しく思っています」。
NXPのi.MX 8M Nanoはi.MX 8M Miniとピン互換、i.MX 8Mファミリ内でソフトウェア互換で、お客様のシステム設計に最高のスケーラビリティを提供します。また、デベロッパーにとって、複数のアプリケーションで設計とソフトウェアの最大限の再利用が容易になります。さらに、すべてのi.MX 8Mプロセッサは厳格な産業用品質標準に準拠しており、インダストリー4.0アプリケーションに最適です。
i.MX 8M NanoはNXPにとって、低消費電力で高性能を実現する先進14nm LPC FinFET技術ノードを採用した2番目のプラットフォームです。4個のCortex-A53コアをすべて動作させた場合でも、多くのIoTアプリケーションで1ワット未満の消費電力を実現可能で、消費電力に制約のあるエッジ・コンピューティング・アプリケーションに最適です。高性能Cortex-M7コア（最大600MHz）により動作するリアルタイム・プロセッシング・ドメインはCortex-Aコアからのタスクのオフロード、消費電力を最適化したオーディオ再生、低消費電力のシステムレベル・タスク・モニタリングなどにより、消費電力をさらに低減可能です。
NXPのi.MX 6 / i.MX 7汎用アプリケーション・プロセッサ・シリーズの数十年に及ぶ成果をベースに、i.MX 8MファミリはLinux / Androidオペレーティング・システム（OS）上でフルにサポートされています。さらに、NXPとマイクロソフトはLinux / Windows 10 IoTコアOS全般でi.MX 8Mアプリケーション・プロセッサにAzure IoT Edgeを対応させるために協力しています。この協力の一環として、Azure IoT Edgeはすべてのi.MXアプリケーション・プロセッサ・プラットフォームでの対応が可能になります。さらに、お客様はAzureクラウド・ダッシュボードからIoT Edgeコンテナ・アプリケーションを展開、管理できるようになります。NXPのお客様は自身のインテリジェントなエッジ製品でのAzure機能のシームレスな接続とフル活用が可能なi.MX 6からi.MX 7、i.MX 8/8Mに至るまでの業界で最も広範なアプリケーション・プロセッサを利用できます。
i.MX 8M Miniが現在18以上の世界的なボード・デベロッパー（Embedded Board Systems（EBS）パートナーズ）にサポートされるなど、i.MX 8Mファミリは急速に拡大するソフトウェア/ハードウェア・デベロッパー・エコシステムによりサポートされています。この成長を遂げるエコシステムによるサポートの対象はi.MX 8M Nanoに広がります。Nano開発ボード（EVK）は製品評価に必要な広いボード・コネクティビティを提供する大型ベース・ボードとコンパクトなコンピューティング・モジュールで構成される2ボード・ソリューションです。コンピューティング・モジュールはi.MX 8M Nano、PMIC、eMMC、ハンダ付けされたWi-Fi/BTモジュールのほか、多様なメモリ・タイプ（LPDDR4、DDR4、DDR3L）をサポートしており、コネクティビティをすぐに利用できます。同じEVKの設計がi.MX 8M Miniにも採用されており、デベロッパーにとって製品ニーズに最適なコンピューティング・モジュールへの切り替えが容易になります。
サンプル提供は2019年第2四半期に、一般的なサンプル供給と量産は2019年第4四半期に開始予定です。詳細については、http://www.nxp.com/iMX8Mnanoまたはhttp://www.nxp.com/iMX8Mmini をご覧ください。
NXP Semiconductorsは、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションとセキュア・インフラを可能にし、人々の生活をより便利に、より良く、より安全にするソリューションを推進しています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、セキュアなコネクテッド・ビークル、エンド・ツー・エンドのセキュリティ/プライバシー、スマートなコネクテッド・ソリューションの市場における技術革新をけん引しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPでは世界30か国強で3万名を超える従業員が活動しています。2018年の売上高は94.1億米ドルでした。詳細はWebサイトhttp://www.nxp.com/jp/（日本語）をご覧ください 。
NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造する車載、認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品やプロセッシング・ソリューション、高出力RF製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪および名古屋に営業所があります。
NXP、NXPロゴはNXP B.Vの商標です。Arm、CortexはEUおよびその他の国におけるArm Ltdまたは子会社の商標または登録商標です。他の製品名、サービス名は、それぞれの所有者の商標です。All rights reserved. © 2019 NXP B.V.