NXP、新次元のソリッド・ステートRFエネルギー出力を実現

新トランジスタ、915MHzアプリケーションに750W CWを提供

RFパワー・トランジスタのNo. 1サプライヤであるNXP Semiconductors N.V.は、915MHzアプリケーション向けに業界最高出力のパワー・トランジスタを発表しました。新製品のMRF13750Hトランジスタは現在市販されている同等の製品に比べて50パーセント高い、750Wの出力をCWで提供します。50VシリコンLDMOSをベースとするMRF13750Hはソリッド・ステートRF世代の限界を超え、超高出力産業システムで真空管を代替する魅力的なソリューションを実現します。

MRF13750Hはマイクロ波発振器の設計者にとって、使いやすいのが特長です。マグネトロンなどの真空管時代の技術に比べ、非常に優れた精度、制御性能、信頼性を提供します。0~750Wのフル・ダイナミック・レンジで正確な電力制御をサポートするとともに、正確な周波数シフトを可能にします。また、数十年にわたる動作が可能で、経時的な性能低下を最小化し、総所有コストを低減します。50Vで動作し、マグネトロンに比べ安全性を向上します。さらに、小サイズのソリッド・ステート・パワーアンプにより、設計の冗長性と柔軟性を可能にします。

NXPのマルチマーケットRFパワー担当シニア・ディレクター兼ゼネラル・マネージャーのPierre Pielは「ソリッド・ステートが信頼性と高い制御性能を実現することは長年にわたって理解されてきましたが、産業システムの設計者にとって、マグネトロンの出力レベルに匹敵させるために多くのトランジスタを組み合わせることが、今日まで困難な課題となっていました」と述べ、さらに「MRF13750Hは産業用加熱分野で、超高出力システムへの実装を可能にする性能を提供します」と語りました。

RF Energy Alliance(RFEA)のエグゼクティブ・ディレクターのKlaus Werner氏は「高効率で制御可能な熱源/電源としてのソリッド・ステートRFエネルギーの多くの利点を考慮すると、この技術は既存と新規のRFエネルギー・アプリケーションを向上する無限の市場機会を提供できるとRFEAは見ています」と述べ、さらに「新しいMRF13750Hの性能により、業界のソリッド・ステートRF技術への移行が確実に加速することになります」と語りました。

MRF13750Hは特に産業用加熱/乾燥機器、硬化、材料溶接、粒子加速器などの700~1300MHzの産業、科学、医療(ISM)アプリケーション向けに開発されました。3 x 3.8インチ(7.6 x 9.7cm)の小型パレットに封止されており、915MHz時に67パーセントの効率で750W CWを提供します。

供給
MRF13750Hは現在サンプル出荷中で、量産開始は2017年12月の予定です。また、915MHz CWのリファレンス回路を提供しています。データシートや詳細については、http://www.nxp.com/MRF13750Hをご覧ください。

NXP Semiconductorsについて
NXP Semiconductorsは、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションとセキュア・インフラを可能にし、人々の生活をより便利に、より良く、より安全にするソリューションを推進しています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、セキュアなコネクテッド・ビークル、エンド・ツー・エンドのセキュリティ/プライバシー、スマートなコネクテッド・ソリューションの市場における技術革新をけん引しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPでは世界33か国強で3万1,000名の従業員が活動しています。2016年の売上高は95億米ドルでした。詳細はWebサイトhttp://www.nxp.com/jp/(日本語)をご覧ください。

NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造する車載、認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品やプロセッシング・ソリューション、高出力RF製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪および名古屋に営業所があります。

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リリース日

2017年6月26日

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